AGA専門クリニックに行くと初診時に必ずと言っていいほど行われるのがマイクロスコープによる頭皮診断です。普段肉眼では見ることのできない自分の頭皮がモニターに大写しにされたとき多くの患者はその生々しい現実にショックを受けます。しかしこの「現実」を直視することこそが治療の第一歩なのです。マイクロスコープで見える世界にはAGAかどうかの決定的な証拠が隠されています。健康な頭皮とAGA患者の頭皮には具体的にどのような違いがあるのかそのミクロの世界を覗いてみましょう。まず最大の違いは「一つの毛穴から生えている髪の本数」です。健康な頭皮の場合一つの毛穴から通常2本から3本の太い髪が生えています。毛穴が密集し黒々とした森のような状態です。一方AGAが進行している頭皮では一つの毛穴から1本しか生えていなかったりそもそも毛が生えていない空っぽの毛穴が目立ったりします。これにより全体的な密度が低下し地肌が透けて見えるようになるのです。次に「髪の太さの不均一さ」です。健康な人はどの髪も均一に太くしっかりとしていますがAGA患者の頭皮には太い毛に混じってヒョロヒョロとした細く短い毛(軟毛)が多数見受けられます。これはヘアサイクルが乱れ成長期が短縮された結果髪が太く育つ前に成長が止まってしまっている証拠です。この「軟毛化」こそがAGAの最も特徴的なサインであり肉眼では「なんとなくボリュームが減った」と感じる原因の正体です。さらに「毛穴の状態」にも違いが現れます。健康な毛穴はポッカリと穴が開いておりくぼみがありますがAGA患者や頭皮環境が悪い人の毛穴は過剰な皮脂や古い角質で詰まっていたり炎症によって赤く腫れ上がっていたりします。また毛穴の周囲に色素沈着が見られることもあります。特に「毛穴の詰まり」は育毛剤の浸透を妨げるだけでなく毛の成長を物理的に阻害する要因にもなります。マイクロスコープで見ると毛穴からニュルリと皮脂が溢れ出ている様子が確認できることもありこれは皮脂ケアの必要性を痛感させる光景です。頭皮の「色」も重要な診断ポイントです。健康な頭皮は青白く透き通っていますが血行不良の頭皮はドス黒くくすんでいたり炎症を起こしている頭皮は赤みを帯びていたりします。マイクロスコープでは肉眼では気づかない微細な炎症や血管の浮き出しまで確認できるため早期のトラブル発見に役立ちます。クリニックでのマイクロスコープ診断の価値は客観的なデータとして自分の状態を把握できる点にあります。「薄くなった気がする」という主観ではなく「軟毛率が何パーセントあるか」「毛穴の密度がどれくらいか」という数値や画像で現状を知ることで適切な治療方針を立てることができます。また治療開始後に定期的に撮影することで「産毛が生えてきた」「太くなってきた」という変化を視覚的に確認できモチベーションの維持にもつながります。自分の頭皮を見るのは怖いことかもしれませんがそれは未来を変えるための貴重な情報源です。
マイクロスコープで見るAGA患者の頭皮で健康な頭皮との決定的な違い