「最近、抜け毛が増えた気がする」「髪のボリュームが減ったかも…」10代という若い時期に、薄毛や抜け毛を意識してしまうのは、非常につらく、深刻な悩みだと思います。周りの友達はフサフサなのに、どうして自分だけ…と、一人で抱え込んでしまうこともあるかもしれません。10代で起こる薄毛、いわゆる「若ハゲ」には、いくつかの原因が考えられます。最もよく知られているのはAGA（男性型脱毛症）ですが、これは男性ホルモンの影響で思春期以降に発症するため、10代後半から可能性は出てきます。しかし、10代の薄毛の原因はAGAだけではありません。むしろ、他の要因が大きく関わっているケースも少なくないのです。例えば、生活習慣の乱れです。受験勉強や部活動、友人関係などで忙しい10代は、睡眠不足になりがちです。髪の成長に不可欠な成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されるため、慢性的な睡眠不足は髪の健やかな成長を妨げます。また、食生活の偏りも問題です。インスタント食品やファストフードに頼りがちになると、髪の材料となるタンパク質や、成長をサポートするビタミン、ミネラルが不足し、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。過度なストレスも大きな要因です。勉強、人間関係、将来への不安など、多感な時期ならではのストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行不良を引き起こして髪に悪影響を与える可能性があります。さらに、間違ったヘアケア、例えば洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、スタイリング剤をしっかり洗い流せていなかったりすることも、頭皮環境を悪化させる原因となります。まれに、円形脱毛症や、脂漏性皮膚炎などの頭皮の病気が隠れている場合もあります。大切なのは、自己判断で「若ハゲだ」と決めつけず、まずは自分の生活習慣や頭皮の状態を見直してみること、そして必要であれば専門家に相談することです。